2000年6月23日
次にこの地を訪れた時、タッチーとマイ・ハニーのトレーシーが加わった。
池は前回20センチを釣った野池。前回とは反対岸へ出向いた。まだ空け切らぬ空の下、俺様は水の音のほうへ駆け出していた。
トレーシーが石を抱えて着いて来る。恐いので変わりに網を渡した。
流れ込みの横、アシが岸際に生えている。その横をアームズの3百円のポッパーを引いた。音を出すと言うことも知らなかったと思う。
すぐさま、激しい引きを感じた。格闘の末、岸へ寄せたが段差がある。前回はズルズルと引き上げたが、今回は無理のようだ。網を持ったトレーシーは少し離れたところにいる。仕方がないので初めてバスの口を持って引き上げた。
45センチのバスである。
やっと来たトレーシーに記念写真を撮ってもらった。
次に投げると、またすぐさまヒットした。同じような興奮のファイトである。
引き上げてサイズを測ると先程と全く同じサイズ。同じ魚を釣り上げたと思い、写真は撮らなかった。そんな訳はないのであるが・・・しばらくそう思い込んでいた。それ程、無知であった。
当たりが止んだので、先日活躍した5インチセンコーに変える。とたんにまたヒット。
次も同程度のサイズであった。
この日はその後、池を変えるが大雨となる。タッチーと陽平はやはり坊主であった。
なんとなく魚河岸である。 |
バスの持ち方も良く知らないので、変。 |
2000年7月23日
この日はタッチーとヨッシーと小野市の三段池へ。
前回東播からひと月、俺様は3度行った奈良の野池でも活躍していた。ひとり坊主なしである。向うところ敵無しである。
またもや星の出ているうちから流れ込みの水音を頼りに藪を漕いで行った。タッチーは車で夜明けまで寝るといった。ヨッシーは藪が嫌だとついて来なかった。
闇の中、藪を漕ぐのは危険だが、狩猟本能の血が騒ぐのだ。そして、何度もなんどもクモの巣を浴びた。
このひと月で色々なルアーを憶えた。雑誌も少し読んでみた。
真っ暗なので、流れ込み横で、ノイジーを投げた。 いきなり強力なアタック。しかし乗らない。フックカバー付だった。真っ暗闇で何も見えなかったのだ。
それから夜明けまで、30前後のサイズが7匹。ノイジーやポッパーにガンガンと出た。
着水と同時にアタックといった感じである。
日が昇った頃、当たりが止まった。ようやくヨッシーとタッチーがやって来た。しかし、先程のようにはもう釣れない。
俺様はその場所をヨッシーに明渡し、別の流れ込みを探し、そして見つけた。
対岸でタッチーが小バスをやっと釣り上げた、すると俺様の竿もいきなりしなった。
ノーシンカーの5インチストレートであった。物凄いジャンプを繰り返す。 何度も竿先を水面に叩きつけた。そうしないとバレてしまうからだ。
やっと上がって来たのはジャスト40センチであった。しかし、これまでで一番引いたかも知れない。
見ると竿先が折れてしまっていた。
その後、車の中で俺様のもう一本のロッドの先もヨッシーのケツで折られてしまった。嘆いていると
「ええやんか、あんだけ釣ったんやから」
とタッチーが不機嫌そうにブチブチと言う。
この頃は、釣って肩身の狭い思いをよくした。
俺様は6月以降、常に爆釣モードであったが、高い鼻もお盆の頃にへし折られることになる。
盛者必衰の理なのだ。
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陽平の初めてのバス。二ヶ月目にして初ヒット。
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2000年の陽平と秋からの釣り
陽平は忍耐強かったというか、付き合いが良かった。全く釣れないのに毎回同行してくれる。ひと月後、小バスを初ヒットした後、そこからまた全く釣れなかった。しかし変わることなく、毎回付き合ってくれていた。
ヤツの不満エネルギーが天に届いたのか、ある夏の朝、木津川で陽平はその年、二匹目バスを釣り上げた。しかしとんでもない大きさだった。
木津川の大河原にある流れ込み。
ずーっと釣れないで付き合ってくれている陽平に感謝の意を込めて、その日、そのポイントを陽平に譲って、俺様はゴロタ石の方で釣っていた。
ヤツはビッグバドを引いていたという。
ミディアム・ライトのスピニングに俺様が貸した10ポンドの太いラインの巻いたリール。もしかして、ラインが通常の6ポンドくらいなら上がらなかったかも知れない。
その52センチのバスを見た時、俺様は自分の仏心を呪ったものだった(俺様がそこで釣りをしたからと言って釣れたかどうかは別であるが、とりあえずは邪魔が出来たではないかっ!!)。
かくして、俺様はお盆を境にその年、凋落の一途を辿ることになる。
夏が過ぎ、今まで「早朝流れ込み」のパターンが効かなくなったのだ。
工夫をしない釣りをずーっとしていたせいで、パターンも分からなければ、釣りの幅もない。従って秋からは俺様はボロボロとなった。
俺様に釣り負けていたタッチーは、パターンや釣り方を必死に勉強してそれなりに釣れていたかも知れない(獣の事はどうでもいいので知らない)。ベイトリールで釣り始めたヤツは、釣りをしないで、バックラッシュしたラインを直してばかりいたような気もするが・・・・・
そして陽平はビックバス以降いつも通り釣れなくなった(これは断言できる)。
俺様は、初めて釣り雑誌を読み漁った。リグとかパターンとか考え始めたのである。
夏以降、初めて釣れたのが11月、愛しのトレーシーと琵琶湖へドライブへ行った時である。
俺様はトレーシーに頼み込み、夕方の30分南湖、鉄橋下で釣りをした。
ディープクランクをウィードの中で引き、ウィードを千切っては止めを繰り返しての一匹である。
夏頃には記念撮影も撮らなかったであろうサイズだが、すごくうれしく
「写真を撮りに来てくれ」
と、車で昼寝をしているトレーシーを叩き起こしたくらいである。
写真では口にフッキングしているが、これは実は体当たりしてきたバスで、スレ掛かりであった。
二ヶ月ぶりの、秋の貴重な一匹であった。
それからはサイズにこだわるのはよそうと思ったのは言うまでもない。(と言うのはウソ)
貴重なビワバス |
陽平、奇跡(のみ)のデカバス。 |
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