ブラック・バスの居る暮らしno.1

 

現役の二代目のバス

よくバス釣りをしていて、天候も時間も季節も良くてプレッシャーもない、
そんなもう申し分ない日に全く釣れない時がある。
「どうなってんねんや」
「そんなもん、バスに聞いてくれ」
と言うような会話が年に何回かすることがある。

そんなバスの気持を少しでも理解しようとバスを飼い始めたのだ。
元々熱帯魚を飼っていたので、水槽などはそれを流用した。

そしてバスを飼い始めて2年目となる。
初代は2年前の5月、タッチ−が室池で釣り上げた25センチくらいのバスだった。
フックで破れた痛々しい口先も2週間もすれば 、全快していた。

最初のひと月はなかなか餌を手ずからは食べない。
仕方がないので赤金(餌用の金魚) を入れる。
猛烈に喰い始め、3日ほどで20匹を平らげる。
そんなことを数回してた後、乾燥えびを与えると
それも食べるようになった。

このバスの面白いエピソードとして
親戚の男性が水槽の上で指を水面に近づけて振っていた。
すると
「ぎゃーっ!!」と
ずた袋を裂くような醜い男の悲鳴が・・・・・・
見るとバスは床で跳ねている。
水面を割って出たバスが、見事指先にヒットして、
彼はそのままバスを引き抜いてしまったのだ。
バスを指で釣る男。
これはこれで自慢出来るかもしれない。

ところがこのバスは去年の冬あたり、
突然、アゴが腐ってくる病気で死んでしまった。

上の水槽のバスを釣り上げた時。
スレ掛かりであった。

そして去年の7月頃、寺川新池にて「ゲン」に果敢にも喰らい付いて来る20センチも満たない小バスが居た。
彼の勇敢さに惚れ込んで、固形酸素をビニール袋に入れて持ち帰った。

ところがこのチビ、勇敢なだけあって、頑として手ずからは餌を食べない。
金魚ばかりを2ヶ月ほど与えたが、このまま慣れないようならば水替えも難しい。
人に慣れないと 、水替えで魚はショック状態になるし、人が近づく度に、驚いて水槽に激しくぶつかる。
このままでは長生きは出来ない。池に帰そうかと考えたが、ちょっと賭けに出た。
餌を2週間やらないでいたのだ。

だんだんと飢え出したチビバスは、空腹に苦しみとうとう「餌をくれくれ」というポーズを恥ずかしそうにした。
水面近くで顔を上げ、口を開けて頭を振るのだ。
それでも、エビを口元に持っていくと、プライドが許さないのか「プイ」と潜ってしまう。
そんなことをまた2週間繰り返して、とうとう割り箸に挟んだエビを食べてくれた。

今では手から冷凍エビをひったくって食べるようになり、体長も25センチを越え30近い。

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